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社交不安障害[社会不安障害](社交不安症)

 人前で話をする・食事する・字を書く、パーティー、デートなどの状況に対する顕著で持続的な恐怖・不安があるために、これらの状況に直面すると、赤面、動悸、震え、発汗、といった症状が惹起されます。

 強い苦痛を感じながらも無理して耐えていますが、「人前でそのような症状が発現して恥をかいたらどうしよう」という思いが強くなると、そうした場面を回避するようになり、学業や仕事に支障を来してしまいます。

男性、40代前半(院長の医学的経験に基づき創作した事例)

【産業医面接における本人陳述】自ら人前には出ない傾向は昔からあった。会議などでも、なるべく発言しないで済ますようにしてきた。ただ、10年前にあった昇格試験ではそうもいかず、緊張して動悸がして、汗をかいて、なんとか震えを隠そうとしながら発表していたところ、言葉が上手く出なくなり、しどろもどろになり、ついには全く話せなくなってしまった。

 それ以来、人前で話す場面、特に業務上大事な場面になればなるほど、極度に緊張するようになり、またしどろもどろになったらどうしようという恐怖につきまとわれるようになった。そう考えれば考えるほど、言葉が上手く出なくなってしまう。

 時が経てば免疫がついて治るだろうと自分に言い聞かせ、必死になって深く考えないようにしていたが、年々状況が悪化し、遂には、大勢の前でなくても、同様の状態に陥るようになり、調子が悪いと、1対1の電話でも、しどろもどろになってしまうことがある。そのため、話して伝えるべきことがあっても、多くを語らず手短に済ます癖がついてしまった。チャンスも全て棒に振ってきた。

 最近は、特に何もないのに、緊張している感じが長くなって来たように感じる。毎日がひどく疲れる。半年後の研究発表担当者に指定されたが、早期に辞退した方が、周りに迷惑がかからないかもしれない。でも、サラリーマン人生はこれからも長い。克服できるのであれば、なんとかこの状態を克服したい。

社交不安障害を描いた映画

 コヨーテ・アグリー(2000)

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